零細企業で育休を取るということ(男が育休取ったって悪くない!)

働き方
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以前に比べると、

男性の育児参加が話題になることも多くなってきましたが、

  • 平日の病院
  • 平日の公園
  • ショッピングモールのベビールーム

このような場所で、

お父さんが赤ちゃんの面倒を見ている姿は、まだまだレアです。

私自身、このあいだ息子の予防接種のため、病院に行きましたが、

周りはお母さんばかりでした。

肩身が狭い(笑)

 

現在、私は社員数10人の零細企業で勤めているのですが、

育児休業を1週間とりました

きっと、零細企業の社員としては珍しいと思います。

しかも、ホワイトな少数精鋭の零細企業ではなく、

出来る人にだけ仕事が集中するブラックな零細企業です。

(徹夜したことも、1度や2度ではありません)

この記事では、「育児休業をしたいと」伝えた際に言われたことや、

経験したことを記していきます。

 

ちなみに、零細企業で育休というと、

仕事に穴開けるだろうし、

社会人として無責任だ!

という批判がありそうですが、

育児に穴を開ける事の方が、

よっっぽど無責任!

仕事に穴が開くなら、それは経営者の怠慢!

ではないでしょうか!?

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日本の育児休業の現状

少子化社会対策大綱にて、

男性の育児休業の取得率を「2025年に30%」まで上げることを目標にしていますが、

2018年の男性の育児休業の取得率は、

たった「6.16%」しかないようです。

出展:男性の育児休業の取得状況と取得促進のための取組について(厚生労働省)

 

この数字は大企業も含めたものなので、

中小企業、ましてや零細企業になると、

ほとんど取る人がいないと思って間違いと思います。

弊社でも前例がない事なので、

私も色々言われました(笑)

「育児休業を取りたい」と社長に伝えた時に言われたこと

前例がないので、当然ながら社長には色々と言われました。

大体が炎上案件です(笑)

  • 仕事が回ると思ってるのか?
  • 仕事が回るならいいよ
  • 何を考えているねん?
  • 会社をつぶすつもりか?
  • 育休は女性が取るものだ
  • 吐き気がしてでも、嫁さんに家事育児させなアカン
  • 家族のために、男は外で仕事するものだ
  • 男が外で仕事出来ない嫁さんなら、離婚やな
  • 社内規定に育児休業はないのでムリだ

この中で見逃せないのが(全部見逃せませんが…笑)

「社内規定に育児休業はないのでムリだ」

というものです。

「社内規定に育児休業はない」はホントでウソ

「社内規定に育児休業について規定はない」

このように言われて、諦めてしまった方も多いんじゃないでしょうか?

私も一度は諦めかけました。

 

確かに弊社には、出産後に関する休暇や、勤務時間についての規定はありません。

が、育児休業とは雇用保険の制度の1つであり(正式名称は「育児休業給付金」といいます)

育児休業給付金は、

  • 1歳未満の赤ちゃんがいる
  • 雇用保険に加入している
  • 育児休業に入る前の2年間で、その会社で11日以上働いた月が12ヶ月以上ある
  • アルバイトや契約社員は、その会社に1年以上勤めていて、子どもが1歳6ヶ月になった日以降もその会社に雇われる見込みである
  • 父親は、産後の8週間以内の期間に育児休業を取得すると、その後にもう一度育児休業を取得できる

という条件を満たしていれば、

零細企業だろうと育児休業を取得できると、

国が認めている権利です。

 

育児休業給付金は、雇用保険の制度ですので、

  • 社内規定とは関係なく取得できますし
  • 給付金は会社ではなく、雇用保険が出してくれます

と、ここまでは権利のお話しでした。

零細企業で、この権利がまかり通るワケではありません。

私が取れた育児休業について

冒頭で「育児休業を1週間とりました」と書きましたが、

本当のところは、

  • 原則として1週間は休み
  • 育児休業給付金を申請せずに、残業なしの出勤扱いでタイムカードは処理される
  • 急な仕事があった時には、テレワークで対応する
  • つまり、いつ会社から電話やメールが来るか分からない

というものです。

「充分やん!」という人もいれば、

「それ、育児の大変さを分かってないよね」

という人もいるでしょうね。

育児休業を取れば会社は「出生時両立支援助成金」で最大72万円をもらえた

ちなみに、「出生時両立支援助成金」という制度があります。

ざっくりと言えば、

「男性社員が育児休業を取ると、会社は助成金を貰える」

というもので、

  • 連続して14日以上の育児休業
  • 中小企業の場合は、連続して5日以上の育児休業

を取得すると、会社は下表のような助成金を受け取れます。

出展:男性の育児休業の取得状況と取得促進のための取組について(厚生労働省)

弊社の場合ですと、私以前に育児休業を取得した男性社員はいないため、

私が5日休むだけで、会社は助成金57~72万円をもらえます

大きな企業にとっては、屁でもない金額かもしれませんが、

零細企業にとってはなかなか大きな金額です。

 

私としては、

  1. 育児休業を1週間取得する
  2. 両立支援等助成金を使って、会社には57~72万円を受け取ってもらう

という、双方がwin-winになる方法を社長に提案しましたが、

社長は、両立支援等助成金について調べてもいませんでした

 

なぜ調べていなかったかというと、

「助成金なんて数万だと思っていた」

とのことです。

お世話になっている会社には、失礼な言い方ですが、

多くの零細企業の社長にとっては、

  • 育児休業なんて、自分たちとは全く関係のない話
  • よって、知識も興味もない

これが現実です。

1週間の育児休業中の暮らし

なんとか、1週間の「原則休み」をもらいましたが、

その1週間の暮らしはというと、

  • 嫁さんは産後にホルモンバランスが崩れて、精神的に不安定で夜も寝れない
  • 産後の悪露が続いていたので、身体のダメージも大きい
  • 私は休みとはいうものの、実際は毎日2~3時間は仕事
  • 育児により仕事をする時間がとれなくて、夜中に仕事をしたこともある
  • 新生児なので、気晴らしに出かけることも出来ない

というもので、1週間の記憶がほとんどありません。

唯一の気晴らしは、

夫婦でベランダに出て、お互いに励ましあう(笑)

というものでした。

まとめ

以上、零細企業で育児休業を取得した経験談でした。

零細企業で育児休業を取得したいと考えている人は、

なかなか厳しい現実が待っていると思います。

もし、零細企業に勤めている男性社員が「育児休業を取りたい!」と思うなら、

それなりの逆風を覚悟しておいた方がいいと思います。

 

ですが、逆風を経験した今でも、

「男性も育児休業を取った方がいい!」

と断言できます。

 

なぜなら、

女性は身体にものすごい負担をかけて、

命がけで出産をしているから!

実際に育児休業に踏み切ると社内でも色々言われるでしょうが、

仕事なんて他にいくらでもあります。

一度でも心身を壊せば完全には元には戻りませんし、子供としっかり関われる時間はそう多くはありません。

どちらも失ってから気づいても、遅いものです。

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